BMW Berlin Marathon



(動画:MarathonWorld.it)

リザルトはここから。
http://results.scc-events.com/2018/?lang=EN&pid=start

いやいや、すごかった。まじで。
キプチョゲVSキプサングVSベケレだった昨年から1年。
今年は完全にキプチョゲ一強になってしまった。
というのも、有力選手がばらけたから。

ファラー、ラップ、カロキ、ゲレメウ、チュンバ、レゲセ、ジェフリーキルイ、アベルキルイ、大迫→シカゴ
ベケレ、チェロノ→アムステルダム
アドラ→フランクフルト
カムウォロル、キタタ、ワンジル、トラ→ニューヨーク
ジェイク、キプロティッチ→トロント

有力選手は確かこんな感じ。シカゴが今年PM復活することもあり、集まった。
逆にベルリンはキプサングはエントリーしたものの、そこまで有力選手が集まらず。
キプチョゲの世界新目的のPMが第一集団になるため、そこについていく力がある選手が他にいないのも理由だと思う。
キプチョゲがいれば1位の賞金も取りづらい、WMM年間のランキングにも入りづらい。だったらベルリンを回避するのは自然な流れなのかも。

日本からは佐藤悠基選手、中村選手、村山謙太選手、神野選手、上門選手、松田選手、前田穂南選手、小原選手、上原選手らが出場した。

キプチョゲのスプリットは下記。
5km 14'24
10km 29'01 14'37
15km 43'38 14'37
20km 57'56 14'18
ハーフ 1°01'06
25km 1°12'24 14'29
30km 1°26'45 14'21
35km 1°41'12 14'28
40km 1°55'32 14'21
フィニッシュ 2°01'39 ラスト2.195km6'07、後半ハーフ1°00'33

今回のPMはキトワラ、バーナードキプケモイ、ボイト。
なんとキトワラがペーサーとは。
最初の5kmを14'24。最初の1kmの時点で第一集団はPM3人+キプチョゲのみ。キプサングは第2集団。
そこからは若干ペースが落ち着き、キトワラは15kmで走るのをやめた。
キプケモイもそのあとすぐにやめ、ボイトが辛そうな顔を見せながら25kmまで必死に引っ張る。25kmの時点でキプチョゲひとりになってしまった。
本来、PMは30kmまでだったのでは。やはりこのペースで30km走ると言う時点でかなり大変ということだと思う。

ひとりになってしまったキプチョゲだが、まったくリズムを落とさず、勢いを増しながら走り続ける。
ひとりであと17km・・・大丈夫なのか。持つのか。と。
世界記録を上回るペースではあったが、キメットの世界記録は30km~35kmを14'09というマジキチなスピードで走っている。
ここが落ち込んでしまったら、貯金が・・・と思ったが、キプチョゲは最後までスピードを落とさなかった。

25km~30kmを14'21とペースアップ。
30km~35kmも14'28で持ちこたえると、35~40kmも14'21とペースアップ。さらにラスト2.1975kmが6'07のだめ押し!
これまでの世界記録を78秒更新する2時間01分39秒。

まだまだ余裕を感じさせて、ウイニングラン・・・。
その姿は感動を通り越して、夢を見ているような、開いた口がふさがらないような衝撃。想像を通り越した衝撃だった。
僕は2時間02分00秒~2時間02分30秒ぐらいかなとなんとなく思っていました。

https://www.iaaf.org/news/feature/eliud-kipchoge-marathon-world-record-team
僕はこの記事が結構好きで、チームワークの大切さをキプチョゲが語っている。
スポンサー、テクニカルチーム、コーチングチーム、経営陣が支えていると。
特にナイキのサブ2は大きかったと思う。これが大きな自信になっていると。さらにNNチームやGSCが練習環境を整え、MAURTENの存在も欠かせない。
1人のランナーにたくさんの人が資金や労力を投資して、こうして世界記録を出せたということ。まさしく月面着陸。
たくさんの情熱が集まった世界記録であり、スポーツの域を超えた一種のプロジェクトのような。そう考えるととても感動する。


日本人は男女で5人入賞の快挙。
(中村選手4位、佐藤選手6位、上門選手8位、松田選手5位、前田選手7位)
松田選手はレース後号泣していたらしい。力の差を感じたとのこと。準備が万全で、練習もしっかり詰めていたからこその悔しさなのではないか。
中村選手は8分台の自己新。途中7分台ペースだった。
佐藤選手はハーフの通過で64分台後半だったが、後半あげて9分台前半でフィニッシュ。おそらく前半の時点で7分台いけないと踏んで、後半まとめるレースに切り替えたのでは。
前田選手は後半松田選手と競り合う場面もあったが25分台。
上原選手は初マラソンだったが後半少しづつあげて、25分台。上原選手はもともと大阪に出る予定がキャンセル、名古屋もキャンセル、世界ハーフもキャンセルして、実はようやくこぎつけた初マラソン。
そして今回は練習詰めていなかったらしい。それでも25分台。
これから練習の組み立てをうまく考えながら、やっていくんでしょう。
正直ベルリンは有力選手が少し少なくなっているので、他のマラソンでも日本人の快挙が見たいところ。あとは地上波で放送するべきだ・・・。

また、今回の結果でまた世界と差が開いたといろんな記事で見たが、世界=キプチョゲではない。世界もキプチョゲと差が開いているよ。

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