IAAF World Athletics Championships(Women)
(動画:IAAF Athletics)
女子800m。
吹きましたねウガンダ旋風。ウィルソン本命に思われましたが、ナカアイがここまでやるとは。
ゴーレが1周目のラップを奪うと、バックストレートからナカアイが力強く前へ。ウィルソンが遅れると、ナカアイVSロジャースでナカアイが競り勝つ。ナンヨンドも惜しかったが4位で、ウガンダが1、4位。アメリカが2、3、8位。アメリカは男女800mで3人ずつ決勝に送り込むという充実振りでした。セメンヤ、ニョンサバ、ワンブイ不在の中、これまでとまったく違うレースになった印象。
僕はシャープとグリーンに期待していましたが、なんと2人とも予選落ち。オーストラリアのビセットは最近試合出てなかったが、本来の力を発揮できず。中国の王選手が予選で良い走りでしたね。
女子1500m。
ハッサンがとんでもないことをやってのけた。
早くも先頭に立つと、そのまま押し切る。後ろを伺いながら、顔をゆがめることもなくスパート。どうしようもないくらい強かった。彼女は世界記録狙えるんじゃないでしょうか。
5000mに出るか1500mに出るか、コーチと相談したらしいですね。そしたらコーチが折れて、1500mへと。とはいえ、この時点でピートが折れたのかはわからない気がする。その後オランダ人コーチが決まったそうですね。
2位にキピエゴン。終わった後足を引きずっていましたが、足に痛みを抱えていたそうです。3位のツェゲイはDLと同じように2番手をキープし、そのまま上位で走った。
4位にはミューア 。メダルはなりませんでしたが、最後まで1位を狙う姿がありました。これがミューアの魅力。良かったです。5位にフーリハン。フーリハンは予選から表情を変えず、菓子眈々と狙っているようでしたが、爆発的なスパートはなかった。6位がスタッフォード。今季何度目かのカナダ新。8位にシンプソン。さすがです。
準決は2組目のレベルが高く、ヒルツ、ハルが4'01のPB。あとスペインコンビが準決まで進んでいて、健闘していたと思います。マクドナルド、バーセヴィッチ、ンガランベらも惜しかった。
女子5000m。
僕はひょっとしてクロスターハルフェンの優勝あるんじゃないかと思ってましたが、オビリ強かった。クロスターハルフェンはしっかりとオビリをマークしていましたが、オビリは中盤から引っ張り、押し切った。オビリの良いところが出たレース。
オビリはたまに失速することもあるけど、今年はクロカンからずっとレースに出ていて、タフでした。今回も10000m出ての5000mのこの金メダル。もっと評価されていい。
クロスターハルフェンはラストでしっかり勝負しました。この次元に来れていることがすごいこと。2位にはクロスタ―ハルフェンとの競り合いを制したマーガレットキプケンボイ。前回の5位から順位を上げました。4位にゲメチュ、5位にカサイット、6位にウォロクと続き、ローラウェイトマンが7位!ウェイトマン、今年から5000m主体に取り組み、大成功。1500mも今季4'00"63で走っています。確か昨年ケニア行ってたよね。ウェイトマンのこの成功モデルはもっと多くの人に知ってほしい。
シュヴァイツァーが予選、決勝と2連続PBで、決勝の14'45"18はアメリカ歴代3位の記録。やはり来たなという印象。しかし安定感がすごい。予選は着順で通過できる位置にいたにも関わらず、最後まで出し切るところが印象的でした。
あとは個人的にはムラー!サンショーの激走のあと、2組目のあの展開でPBに近い15'11。決勝進出の次点でした。やはり強いし、タフ。
バスコムもすごかった。ここまでやるとは。ハーフやロードの印象がどっちかというとあるが、予選決勝でPB連発。しかも10000mも12位(31'12のPB)で走っているんですよね。セッカフィンやピュリアーも14分台に突入しています。
そしてそして田中選手、2レースともすごかった。14'50は切れると思います。
冷静かつ集中して走っていたように思います。今年は昨年よりもさらにレースに多く出ていました。平均してタイムは早いんですけど、スペインのレースでぐっと手応えをつかんだ印象があります。後藤選手と一緒に、質の高いスピード練習をしているんでしょう。もっともっと強くなりそう。
木村選手は全実の1500mでキレが戻っていたので、これは持ち直したかなと思いましたが、力を発揮できず。でも個人的には木村選手も14分台出せると思っています。
女子10000m。
ハッサンがラスト1500mを3'59で走るというわけのわからない走りで快勝。
もう余裕綽々でしたね・・・。そもそも最初から2種目を考えていたんでしょう。
1500mと5000mが被っているから、10000mと1500mor5000mの選択。だからとりあえず10000m。という感じ。
ティルネシュやアヤナの全盛期とどっちが強いでしょうかね。
ギディーが2位、ティロップが3位、ローズメリーワンジルが4位、オビリが5位。
ケニア勢が頑張っていました。僕はティロップを結構押してましたが、ギディーやっぱり強かったですね。ギディーはエチオピアの新エースになれるでしょうか。
6位にテフェリ、7位にクルミンズ。8・9・10がアメリカ勢で、この辺りは集団で走っていましたね。僕はハドル、シッソンはもうちょい行くかなと思っていましたが。マラソンでどうでしょうか。
12・13・14位がMTC勢で、バスコム、パシュリー、ダイヴァー。チームで集団で走るという現象が起きていました。
新谷選手は単独7位を走っていただけに惜しかったが、彼女らしい積極的なレースでした。どうしてもモスクワと比べると霞んでしまうが、とんでもないことをやってのけてると思います。山ノ内選手は最近少し元気がないですよね。本来の走りを見たいです。
女子サンショー。
チェプコエチが独走を図ります。世界新を狙ったんでしょうか。
しかし、最初の1000mは2'52で入るものの、2000mが5'55でペースダウン。それでも8'57の大会新。さすがでした。
2位にコバーン。9'02"35でPB。いやあ、本当にかっこいいですね。大舞台に強い。別に8分台を出さなくてもいいんですよね。前回金メダリストとして、堂々した力強い走りでした。3位にやはり来ました、クラウスが9'03のドイツ新。前回同様、非アフリカ勢が上位に来ましたね。僕はフレリクスに期待していましたが、今回は6位。そして応援していたのはムラ―でしたが、見事9'13まで記録を縮めて7位入賞!感動しました。力強い走りでした。
ミスマスも良かったですね。ミスマスは1500mも出場していて、グロヴダルは5000mも出場していました。
チェプコエチ以外のケニア勢はキエングがギリギリ8位、チェスポルはDNFでした。
女子マラソン。
かなり厳しい条件の中行われた。深夜に行われたにも関わらず気温30度、湿度70%以上。
完走率が過去最低の58.8%、68人中28人が棄権。
チェペンゲティッチが力通りの走りで勝ち。暑さにも強かったね。
最初の5kmを18'21、10kmが36'44、15kmが54'01とやはりスローペース。
サルペーターなどが引っ張っていましたが、早くも先頭が絞られ、サルペーターもDNF。
最終的にはチェペンゲティッチ、ジョハネス、チェリモ、エドナキプラガトらが先頭集団。
僕はジョハネスに期待していましたが、やはりチェペンゲティッチが強かった。
ローズチェリモは予想外でした。大舞台はめっぽう強い。エドナキプラガトもさすがでした。
5位にはマズロナクが入り、6位にグロナー。マズロナクは非アフリカ最強クラスでしょう。39歳グロナーはここまでやるとは思いませんでした。7位に日本の谷本選手。
少しづつ順位をあげ、DNFの選手も多く出たことで最終的に7位。東京五輪もし出たとしても強いと思います。天満屋の輝かしい実績がまたひとつ加わった。
中野選手は11位、池満選手はDNFでした。
今回はジョハネス、エドナキプラガト、グロナーら30代後半以上の選手が3人入賞しました。日本人の女性は特に引退が早すぎる。早すぎる背景はわかりますが、まずはママさんランナー、ミセスランナーが活躍することが大事だと思います。
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