IAAF World Athletics Championships(Men)

https://www.iaaf.org/results/iaaf-world-championships-in-athletics/2019/iaaf-world-athletics-championships-doha-2019-6033









(動画:IAAF Athletics)

男子800m。
ブレイザー、ガチで強かったですね。
DLファイナルでも同じような展開でした。アモスが48秒台でぶっとばして、ブレイザーは適度な距離感でついていく。そしてラスト振り絞ってまくる。世陸でもバスケスが48秒台でぶっとばして、ラストにまくる。ハイペースにちょうどいい距離感で乗っかりながら、力を出し切った感じ。すばらしい走りだった。
目立ったのはバスケスでしたね。DLでも積極的な走りをする選手ですが、PMがいなければここまでガッツリ走るんですね。気持ちの入った走りがとても魅力的でした。
2位にはツカ。2015年以来、2度目の入賞。さすが。3位にロティッチ。ケニア勢、意地を見ました。4位に今季急上昇のホッペル。ラストの勝負強さは随一でした。
5位がバスケスで、6位が大健闘のベン。まだ21歳の若手。準決の1'44"57がPBでした。
7位にアロップ。アロップは優勝あるかなと思ってました。マクブライドも期待してたんですが。8位はマーフィー。
その他決勝以外で、目立ったのはカタールのアブダラ。彼もバスケスと同じようにぶっ飛ばして、400mを48"72で通過していました。イギリス勢は惜しくも決勝に進めず。クチョットやアヨウニも期待してましたが、今回は準決どまり。でもやっぱりアモス見たかったね・・・。

男子1500m。
衝撃のチェルイヨット劇場。スタートから独走で3'29"26。もう彼にとってはペーサー不要。なんだか余裕ありげでしたね。世陸の1500mでこれだけの独走は見たことがない。
1500mの常識を覆す走りでした。1500mという距離とスピード感でひとりブレーキング3'30やっているような。
ついていったのはケモイだけだったが、そのケモイも中盤から下がっていった。
そしてセントロが前がかりでしたね。ハイペースで前に行くのはちょっと珍しいと思う。5000mの練習していたからというのもあったと思います。
ヤコブはチェルイヨットを追わず、その中で最上位を狙っていた。予選はいつも最後尾だが、ハイペースであれば早めに前に出ていきます。2位集団でトップを狙える位置を確保。
最終的に2位集団はセントロ、マクルフィ、ヤコブ、ワイトマン、ケモイ、レヴァンドフスキ、ベルグランドなど混戦。ヤコブとマクルフィがイン側から攻める。そしてやはり外からやってきたこの男、レヴァンドフスキ。マクルフィが2位、レヴァンドフスキが3位、ヤコブが4位でフィニッシュ。5位にワイトマン、6位にカー。7位にケモイ、8位にセントロ。英国勢は3人全員が決勝進出し、2人入賞。800mのリベンジ達成。ベルグランドは3'33でスウェーデン新でした。
テフェラは準決でDNF。イグイデルは見せ場つくりましたが、準決2組目最下位。今季DLで強かったムサガラは準決落ち。フィリップも1組目でわずかな差で脱落。でもこの辺はフィリップはドライですね。ポジションとかあるからと。マクスウィンは予選で力技で突破したが、準決はそうはいかず。好調に見えたミエレトは準決落ち。スレイマンも準決どまり、スペイン勢やバーテルスマイヤー、ラムスデンも期待してましたが決勝進出はならず。

男子5000m。
いやー本当にヤコブすごかった。自然と声が出ました。興奮しました。
主導権を握ろうとしたのはエチオピア勢。まずエドリスが前に。
おそらく、エチオピア勢で交代交代で引っ張る思惑だったんでしょう。テラフンとバレガが少しずつ出ていきます。
しかし、なかなか振りきれず。この辺はゲブリウェトが万全だったら、また違ったんだろうなあと思います。アーメド、チェリモ、クロップ、バレウ、ニコラスキメリ、そしてヤコブ、フィリップがついていく。
ラスト1000mあたりでしたでしょうか。フィリップが前へ。そうでしょう。狙うなら前へ。フィリップもラストのキレはあるので、ラスト勝負に持ち込む。エドリス、バレガ、アーメド、テラフンは離れない。ラスト400m、満を持してヤコブが前へ。
これはいったか!!!!!???と思わせたが、ラスト100mで失速。珍しく固くなっていましたかね。しかし惜しかった。ヤコブならいつか世界一、やってくれると思います。
そう簡単に勝てませんよね。
そしてエドリス!!!!DL中は良くなかったが、足痛めていたようで。しっかり合わせてきました。エドリスの爆発力はやはりすげえ。バレガもかなりいい走りでしたが、差し切った。2連覇ですよ。もっともっと評価されていい。
3位にアーメド。本当にレースがうまい。大一番での勝負強さがありますね。エチオピアの表彰台独占を防ぎました。健闘といっていいクロップが13'03の6位、チェリモが7位、ニコラスキメリが8位。ケニア勢は戦前から苦しみながらも踏ん張った。さすがケニア。
フィリップは最後腹痛だったようです。マクスウィン、ヘンリクはキレがありませんでしたね。
予選では、ブッチャート、トゥルー、マクドナルド、ティアナンが予選1組の次点。やはり1組目は不利ですね。ただそれでも彼らなら通過すると思っていたんだけど。彼らでも通過できないというのが、レベルの高さを表している。しかしそんな中3人全員決勝進出したインゲブリクトセン兄弟・・・。とんでもないですね。もちろん、フィリップとヘンリクは2組目だったというのもありますが。とんでもない快挙ですよね。

男子10000m。
ウガンダのマンデが引っ張ります。マンデは24歳の選手で、5000mからハーフまで走る選手。10000mのPBはエチオピアトライアルで出した27'22。
マンデのこの引っ張りは、チェプテゲイに勝たせるためだったんだろうか。後のインタビューでも、チェプテゲイが勝ててよかったと言っていた。世界クロカンでもキプリモがずっと引っ張り、最後にチェプテゲイが勝った。チェプテゲイの為の自発的な行動なのか、チェプテゲイが指示をしているのか、コーチが指示しているのかはわからないが、ウガンダの初の金メダルを呼び寄せた。
マンデは3000m手前ぐらいまで引っ張ったのかな?そのあとはキプルトやケモイが前に出る。チェプテゲイは前に出ることもあったが、基本的にはラスト勝負に備えていた。そして不気味に構えるケジェルチャ。ゲブリウェトは万全ではなかったんだと思う。
こうなるとケジェルチャか??と思いましたが、チェプテゲイが抑えて勝ち切りました。チェプテゲイは強かった。世界クロカンとの2冠達成。最後までブレないタフな走りでした。今後はマラソンも狙うようです。
でもケジェルチャもマイルで記録出してた時と比べるとキレがなかったような。10000mだからもちろん比較はできないんだけど。
3位にはキプルトが入り、4位に安定のロジャースケモイ。5位にベリフで、6位には5000mでも3位に入ったアーメド。大健闘といっていい、ロモンは7位。27'04ですよ。アメリカ歴代3位。8位に入ったクリッパも大健闘。27'10のイタリア新。ゲブリウェトは9位に沈みました。モーエンは積極的に進めていましたが28'02の12位。インビテーションで拾われたブーチキは14位で28'15。期待のワンダースはDNF。ワンダースはトラックでやれないことは絶対ないと思うんだけど。なかなかうまくいかないですね。

男子サンショー。
エチオピア勢が引っ張る展開。ケニア全盛の時代で、エチオピアの若手の勢いを感じました。ワレ、ベヨ、ギルマ、エルバッカリ、コンセスラス、キゲン、そしてベドラニあたりがついていく。DLなどを見ているとキゲンが今年はいいかなと思っていたが、早々に脱落。ケニア勢はコンセスラスが一人でエチオピア勢+エルバッカリに立ち向かう形に。
最後はギルマとコンセスラスの一騎打ち。ラスト1周すごかった。これはギルマが持っていくか?と思いましたが、最後まであきらめないコンセスラス。コンセスラスの執念は世界中の選手が真似するべきだと思います。
コンセスラスは今季怪我からの復帰で、少し心配な部分があった。自宅にプールを作ってリハビリをしたそうです。世陸で勝つために、やるべきことをしっかりやっていたんですね。このメンタリティですよ。
ギルマはエチオピア新。これは強いですね。サンショーは今季たくさん出ていて、かなり適応してきた。ただ走力もあると思います。3位にエルバッカリ。エルバッカリは、ラスト400mの出力がコンセスラス、キゲン、今回のギルマに比べると少しだけ劣ってしまうのかなと思いました。やはり彼はラスト100mやラスト50mなんだと思う。今回の展開は彼の展開ではなかった。5位になんとベドラニ。自己記録をさらに4秒更新し、フランス歴代3位。サンショーはやはりフランス。ニュースター誕生。非アフリカ初の8分ギリやってほしい。期待のカルロも良かったです。8'12で11位。すごいですよ。ベイヤーは8'12でPB。
インドのサブルが8'21でまたしてもインド新。
フィンランドのライタネン、昨年世界ジュニア覇者のニガテ、スペインのエッザイドウニ?、ブラジルのダシルヴァ、オーストラリアのバッキンガム、ウガンダのチェムタイあたりに期待してたんですけど、決勝進出はならず。

男子マラソン。女子とは打って変わり、高温ではなかった。
夏レース、スローペースとはならなかった。
まず飛び出したのはパラグアイのアヤラ。ブエノスアイレスで10分27秒で走ってパラグアイ記録を出した彼ですね。というか出場していたことに驚き。
このアヤラが  15kmあたりから失速し、ハーフであっさりDNF。マラソンは何回か走っていて経験もある選手ですが…とりあえずぶっ飛ばしたかったんですかね。
序盤は先頭集団はキルイ、モコカ、デシサ、ゲレメウ、キプルト、タデッセの6人。タデッセやモコカのベテランに、前回チャンプキルイという渋いメンバーで面白かった。
そしてキルイはいつもそうだが、レースを動かしますねえ。モコカ、タデッセも積極的に出ていた。
ゲレメウとデシサは完全に後方待機。ゲレメウとデシサは全く離れる素振りを見せず、キルイやモコカ、タデッセはなかなか振り切れない。結果牽制し、ペースが落ちる。
そこでやってきたのはそう、我らがホーキンス。なかなか苦労している時期もあったけど、こうして大舞台で力を発揮できる強さ。バルディーニや中本健太郎のように、後半から追い上げて拾っていく。
追いついてからも前に出て行った。さすがにアフリカ勢を振り切ることはできなかったが、見事4位入賞。2大会連続4位ですよ。
ラスト勝負は溜めていたエチオピアコンビの争いになり、デシサが優勝。ゲレメウはまたしても2位。3位にアモスキプルト、5位にモコカ、6位にタデッセ。7位に地味にエルアバシが入っている。10位には健闘だと思います、スペインのマテオ。イタリア勢は期待していたけどメウッチDNF、ファニエル15位、ラシク12位となんとも。
日本勢は山岸選手25位、川内選手29位、二岡選手37位でした。有力選手はDNFも多いし、高温ではないとはいえ厳しいレースだったと思います。

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